桜餅には道明寺粉の桜餅と小麦粉を焼いたクレープの2種類があります。
道明寺は関西出身、クレープは関東出身でどちらも美味しいのですが、皆さんのお好みが
はっきり分かれます。関西の方が東京に来て「桜餅を下さい」と言ったらクレープの桜餅が
出てきたのでビックリしたと言う話を聞きましたが、今では道明寺の桜餅の方がお店に良く
おいてありますね。
道明寺の桜餅
道明寺粉はもち米を水づけした後、蒸して乾燥させ細かく砕いた物。
桜餅の他に椿餅、寒天に溶かしたみぞれ羹などを作ります。
道明寺は大阪藤井寺市にある真言宗の尼寺です。学問の神様で知られる菅原道真の叔母に当たる
住職の覚寿尼(かくじゅに)が、道真が九州の太宰府に左遷させられたのを案じ、九州に向かってお供
えしたご飯が道明寺粉の始まりと言われています。このご飯を信者に分け与えた所、病気が治ると評
判になり、後に乾燥した干し飯となり、戦国時代には兵糧食として、江戸時代には長旅の携帯食として
活躍したそうです。この道明寺粉にお湯や水を加え、ご飯に戻して頂いた、今で言うインスタントライス
だったのでしょう。こんな時代にインスタント物があったなんて面白いですね。
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